歌の重みは

アルバム制作-2019-

本当にありがたいことに、わずかながらですが「新しいCDを作って欲しい」という声を頂いていて、それでも自分の中で煮え切らないものが昨年の終わりまでありました。本当に、ずっと悩んでいたCDアルバム作り。

今となっては、作る意味があるかないかなんて、考えるべきことじゃないと思えるのだけど、少し前までの僕はずっと、どうしてもその意味なくして前に進むことが出来ませんでした。

新しい曲が聴きたい、新しいCDが欲しい、そういう声がすごく嬉しかった。その言葉があったからこそ、良い意味で悩み続けることが出来ました。声をかけてくれたみなさん、本当にありがとうございます。

最近リリースした「どんな自分も」という自分の曲の冒頭で、「歌が書けなくなりました」と歌いました。本当に、僕は歌が書けなくなっていました。細かく言うと、書くべきだと思うことが出来なかった。……意味を求め過ぎていたんですね。

isao┃どんな自分も

2018年、アーティストって本来どういうものなんだろうと、根本に立ち返って考えることがありました。アートってなんだろう。アーティストってなんだろう……

そうして、自分を救う言葉をひとつ見つけました。それは”自己満足”という言葉。なんだか自己中心な言葉に聞こえるかもしれないですが、僕にとっては、偏ったバランスの、大切な一片。

そもそも、アートは、誰かの顔色伺って作るもんじゃないだろう。思うがまま、まずは自分を満足させるために作る。それがアートじゃないのか。それがアーティストじゃないのか。忘れていた感覚を思い出しました。

売れる売れないとか、他人の評価とか、そんなものを一体いつから僕は意識するようになってしまったのだろう。……自分を正当化するわけではないけれど、そういうことを考えざるを得ない状況にいたんだなと思いました。食って行かなきゃいけないからとか、責任があるからとか、理由はたくさんあって、どれも切実だったと思う。

一周回って、自分がいかに力みながら活動していたかがわかった。いかにクソ真面目にやろうとしていたかがわかった。今、憑いていたものがとれて、のびのびやろうと思えてる。のびのびとして、作品を作ろう。そんな清々しい気持ちです。

アムバム作りを開始します。どんな作品になるかはまだ全然わからないけど、過程については、こうやって思いを正直に告白しながら作っていけたらと思ってます。

歌には、その歌を作った背景がぶら下がっていて、歌に重みを与えます。背景を共有しながら作品を感じて欲しい。だから、いつか出来上がるであろうCDアルバムのことを、一緒に思いながら制作を進められたら嬉しいです。

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